猫を飼い始めた初期は、猫の病気についてそれほど深刻には考えていないかもしれません。私にとって最初にお迎えした猫はペットショップからやってきました。ペットショップではあらかじめ動物病院と契約しているのか、自宅近辺の施設を紹介してくれます。
しかしいま考えると少し信頼が置けない病院で、その病院では診察をしても先生が状況を詳しく説明してくれません。当時はその先生を疑うよりも、自分たちが先生に状況をうまく伝えられていないことが原因かもしれないと考えました。
そこで病院に行く前にどんなことを話して説明すればよいかを考えてチェックリストを作るようになったので。それから20年以上猫を飼い続け様々な経験を積んできたことで、病院で話すべき内容についてはだいぶ理解できてきました。それらの内容を共有していくことが大事だと考え、本日の記事を読むと、
動物病院で話す内容がわかり
安心して通院できる
ようになります。
この記事の中にはチェックリストがあります。お急ぎの方はチェックリストだけ実施して病院に行けば十分伝わるようになっています。
動物病院での悩みとは
皆さんは動物病院に行ったとき、こんなことで困ったことはありませんか?
- 症状、体調をうまく話せない
- 治療の希望を伝えられない
- 治療方針が理解できない
動物は話せないため、飼い主が説明できなければ適切な治療を受けられません。上の内容に一つでもあてはまった方は、この先を読んでください。
では順に説明していきます。
症状、体調をうまく話せない
普段と違う苦しそうな姿を見たら、病院で落ち着いて話すことが困難になるのは仕方ありません。できる限り正しく伝えるために、次のことをあらかじめチェックして現状を伝えます。
緊急性チェック
- 出血がある(出血した)
- 誤飲した
- 呼吸が荒い
- 動かない(動けない)
- 事故にあった
上記に当てはまる場合は緊急性が高いものです。診察の順番待ちをするよりも優先して診察しなければならない状況が考えられます。上記に当てはまる場合はすみやかに受診する体勢を整えましょう。
次からの項目は緊急性が高くてもそうでなくても、正確に状態を伝えるためにチェックしてから病院に行くようにしましょう。
便のチェック
- 下痢、軟便
- 便に血が混じっている
- 便に虫がいる
- 便秘(排便が2日以上ない)
- 排便の姿勢を取るが便が出ない
- 排便後に嘔吐する
- 排便時に鳴く
- 便が以前よりも少ない日が続いている(2日以上)
尿のチェック
- 排尿の回数が増えた
- 尿に血が混じっている
- 尿の色がオレンジ(または褐色)がかかっている
- トイレに行くが少量しか出ない
- 排尿時に鳴く
耳のチェック
- 臭いがいつもと違う
- 汚れている(中が黒くなっている)
- 何度も掻く
- 聞こえていない
- 出血がある
目のチェック
- 充血している
- 目ヤニが多い
- 何度も搔く
- 涙が出ている
口のチェック
- 臭いがいつもと違う
- 出血している
- 歯茎が腫れている
- 歯石が見える
- よだれが出ている
鼻のチェック
- 鼻水が出ている
- 鼻水に色がある(粘性がある)
- 鼻水に血が混じっている(または鼻血)
- 頻繁にくしゃみをする
呼吸のチェック
- 呼吸が荒い
- 呼吸音がする(ぜーぜーと音がする)
- 咳をしている
体、皮膚のチェック
- しこりがある
- 触ると痛がる(嫌がる)
- 皮膚が赤い
- 湿疹がある
- 同じ場所を掻く
- 掻き壊しがある
- いつもと違う臭いがする
- ノミやダニが見える
- 剥げている場所がある
時系列にまとめる
- いつからか
- 一日の回数(頻度)
- 確認した状態を時系列に並べる
治療の希望を伝えられない
最も大事なことは、遠慮せずに自分の希望をはっきり伝えることです。それが飼い主のわがままであったり、ペットの状態から考えて明らかに間違っていることならばそのことを教えてくれるのが獣医の役目です。「こんなこと言っていいのかな?」と迷ったら、まずは言葉にして伝えましょう。
時間の希望
予約の時間に遅れそう、時間外の診療になってしまうなど、わかった時点でまずは病院にそのことを伝えましょう。時間外料金が設定されている場合もありますので、そのことも聞くようにします。
治療費の希望
治療費を先に教えてくれる病院ばかりではありません。そしてどんな高額な治療費でも支払える人ばかりではありません。こういうことは聞いた方が信頼感が高まります。病院側も伝えやすくなります。治療費がどれくらいかかるのか聞いてみましょう。
治療方針が理解できない
ほとんどの飼い主は十分な医学的知識は持っていないでしょう。そんな人がどのような医療が適切なのか、また病院でどのような医療を提供できるのかについて知りえるわけあがりません。そして一度聞いただけで理解するのは無理です。疑問はその場ですぐに聞き、書き留めるようにします。医療行為は獣医師が行うとしても、どのような医療を施していくかについては医師と相談しながら共同で進めていくものだと考えてください。それが飼い主としての責任です。
最後に
最後まで読んでいただきましてありがとうございます。当ブログでは主に高齢猫について書いてありますが、どの世代の猫にもあてはまる情報も書いてあります。ぜひその他の記事も読んでみてください。いつか全ての猫ちゃんが幸せに暮らせる日が来ますように願っています。
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