本日の記事を読むと
猫はどのようなものを食べていて
どのようなものを食べてはいけないか
がわかります。
そもそもみなさんは猫にごはんをあげるとき、次のようなことに悩みませんか?
- 人間のものを食べさせてもいいのだろうか
- 食べさせていけないものってなんだろう
- 一日に何回食べさせたらいいんだろう
このような悩みを持っている方はぜひこの先を読み進めてください。
知っておくべき基本知識
猫が食べるものについて基本的に知っておかねばならないことがあります。
- 必要とする栄養素の違い
- 食べ方の違い
- 食べてはいけないもの
- 食べるのに注意が必要なもの
それぞれ一つずつ解説します。
必要とする栄養素の違い
人間と猫では、必要とする栄養素が異なります。これは漠然と理解しているつもりでも、普段はあまり意識していない人もいるかもしれません。猫は人と暮らしている時間が(歴史的に)長い生き物ですが、猫は今でも依然として肉食です。従ってその特性にあったフードを選ばなければなりません。
たんぱく質
たんぱく質は1000kcalあたりで換算すると、猫が必要とする量は成人男性の3倍近くなります。手作りのフードを与えようとする場合、人間を基準に考えると少なすぎるので注意が必要です。
塩分、糖分
塩分と糖分については、たんぱく質とは逆に人間を基準に考えると多すぎます。たとえば体重5キロの猫が一日に必要とする摂取量は約0.33gです。人間の食べるハムでは一般的に10gあたり約0.25gの塩分が入っているので、ハムを20g食べただけで完全に一日の必要量をオーバーします。
タウリン
猫は体内でタウリンを合成して作れません(人は体内で合成して作れます)。タウリンが不足すると心臓や眼の障害となって現れるため、食べ物から吸収しなければなりません。タウリンは魚介類や動物の内臓に多く含まれています。
このように猫が必要とする栄養素は人間と異なるため、猫用に最適化されたフードを与えるべきなのです。
食べ方の違い
猫の食べ方の特徴として、少量を頻繁に食べる習性があります。そのため1日に必要とする量を何回かに分けて与えるか、ドライフードをいつでも食べられるように出しておくことが望まれます。ちなみに水分の多いウェットフードを長時間出しておくと傷みますので、一回に食べる分だけ出しで残した場合は片付けましょう。ちなみにうちではドライフードの一日の必要分を2回に分けて(朝、晩)出しています。
食べてはいけないもの
人間が食べるものの中には、猫に与えてはいけないものがあります。意図せずに食べてしまうことがないように十分な注意が必要です。またそういった危険性を回避するためにも市販のキャットフードを選んでいきましょう。
タマネギ、ネギ、ニラ、にんにく
血尿、下痢、嘔吐などを引き起こします。加熱しても分解されないため、煮汁なども与えてはいけません。
チョコレート
下痢、嘔吐、発熱、けいれんなどを引き起こすことがあります。
キシリトール(キシリトール入りのガムなど)
血糖値の低下、嘔吐、肝不全を引き起こします。
鳥の骨
鳥の骨は縦に割けやすいため尖った形状となり、喉や消化管を傷つける可能性があります。
生の魚介類(イカや貝)、甲殻類(カニ、エビ)
ビタミンB1を分解する酵素を含んでいるためビタミンB1欠乏症となり、後ろ足のマヒを引き起こいます。
ぶどう(ぶどうの皮
腎不全の原因になります。
食べるのに注意が必要なもの
猫にとって悪影響を与えることがわかっている(その可能性が高い)ものは、できる限り食べさせない方がよいでしょう。文献によっては量を注意することと書かれている場合があるようですが、基本的には食べさせない意識でいましょう。
レバー
食欲不振や関節炎を引き起こすことがあります。
ほうれん草
シュウ酸カルシウム尿石症の原因となります。ちなみにあく抜きをすることでシュウ酸の量を減らせます。
紅茶、緑茶、コーヒー
カフェインは下痢、嘔吐、多尿、尿失禁、テンカンなどの発作を引き起こすことがあります。
生肉
寄生虫や細菌が存在していることがあります。必ず過熱してから使いましょう。
香辛料
肝障害を引き起こすことがあります。
煮干、海苔
マグネシウムの過剰摂取により、尿路疾患を起こすことが考えられます。
猫用のフードを与えてほしい
ここまでで猫が食べるものについて、まずは知っておくべきことについて解説してきました。
猫に手作りのものを食べさせてあげたい方もいると思いますが、猫と人間では必要とする栄養素が異なっていたり、人間のものを食べさせてはいけないなどいくつかの制約があります。したがって猫の健康を考えた場合、猫用に最適化された市販のフードを食べさせた方が猫にとっては安全だと言えるでしょう。
人間が食事をしているとき近くに猫が寄ってくると、食べ物をせがんでいるのかと感じることがあります。そのときに「少しだけなら」と与えてしまうことが、猫にとっては毒性のものであったり、そのもの自体には問題のない食材だったとしても、ソースや香辛料などがかかっているとその中には危険なものが含まれていることがあります。ぜひ猫にあたえるものは、猫用のフードだけにするよう心掛けたいものですね。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。このブログでは猫が長生きできるように様々な情報を掲載しています。ぜひその他の記事にも目を通してみてください。
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